記憶の家のキッチンで30年前の幸せを再現してみた【記憶のレシピ #01 黒砂糖クッキー 】

母の手書きの「レシピ帳」は、子どもの頃からいつでもダイニングテーブルの上にあった。
誰かに教えてもらったものや、テレビで観たもの、だいたいがお菓子系のレシピだ。

幼少期〜中学生くらいの時期のおやつのだいたいはこのノートのなかにある。
つまり、このノート、なくなりもせず、かといって、使い込まれもせず、淡々とかれこれ40年以上存在している。

昔はもっと白くてラメのように艶やかな装丁だったから、このノートが「ある」というだけでなんだかワクワク感があった。随分茶色くなってしまったけど、このノートのカバーを見るだけで、あれも食べた、これも食べたなと、いくつもの味を思い出す。それと同時に、当時の空気と匂いと会話、着ていた服の袖の模様や流れていたラジオやテレビの音、母や友人の声も思い出す。

久しぶりにこのノートを開いたら、食べたくなったものがあった。
ちょうど、記憶の家のモデルハウスにオーブンレンジが登場したので、「黒砂糖クッキー」のページを開いて作ってみる。

ただ、このノート、基本的に「作り方」は書いていない。

分量しか書いていないので、当時の風景を必死で思い出しながらイメージで作ってみた。

材料をボールの中でざっくり混ぜていた気がする
たまごを入れていた記憶はなかったけど。。
角の黒砂糖を砕いて混ぜる
この油っぽい感じは覚えている!
コロコロ丸めて押して天板へ。小さな頃は、この部分に参加して、動物のかたちとか粘土遊びのように作らせてもらっていた。
できた。。黒砂糖のところがなんだか溶けすぎた。。

仕上がりはこんな感じのような気がするけど、当時のものと何か違う。
母にも聞いてみたけど、手順を正確に追うにはだいぶ年月が経ちすぎて、結局よくわからなかった。

温度を変えたり、工程を変えたりして2回やってみたけど、そんなに変わらなかった。

しかし、じゅうぶん美味しい。
これはこれで美味しいのだけど、母も「何か違う。」と言っていた。
「でもこんな感じだったような気がする。」とも言っていた。

あの時食べた味、あの時見た風景、あの時触れたもの、あの時知ったこと。
くらしの中の「あの時」は、時が経てば正確に再現はできない。

それでもひとつ、あの時よりも素晴らしいのは、
あの時には知りもしなかった人たちと一緒に焼き立てのクッキーを食べていること。
私は美味しくて楽しかった時間を、このクッキーを通して誰かに伝えることができた。

人は心が揺すぶられた時に記憶するということを聞いたことがある。
心が動いたことはその人自身の中にしっかりと染み込んで残っていく。そして、それがその人自身を形成していく。

そこから大切にしたいことは、記憶に残っている「私という人間」を作ってくれた経験や体験を、過去を思い出すためだけではなく、次へと循環する力へ変えていくこと。

それができたのは「レシピノート」が残っていたから。
何十年もくらしの中に当たり前にあったこのノートは、未来でも喜びを付加してくれる。

しかし、なんで「当時の味や匂い」をもう一度味わいたくなるんだろう。。
それが幸せな時間だったからかな。

キッチンは人の心が育つ場所。

あの時から30年後の私からあの時の私へ、
「ちゃんとみて覚えていたね。味はちょっと違っていたけど、あの時を知らない人たちがおいしいねと言ってくれたよ。家族っていろいろあるけど、嬉しい体験や楽しい時間はきちんと未来へつながっている。大丈夫。」
と伝えたい。

text,photo / Akane Kobayashi (Director)

大切なシーンが鮮明に記憶に残る 記憶の家のキッチン

記憶の家のキッチンは30年後に育まれる愛情の体験や風景をもとに設計されています。

たくさんの経験や体験ができるような広さ。
手入れがしやすく使い込んだ跡がつくステンレスの天板。

キッチンエリアはリビングや2階の空間と全て繋がることで家全体に幸福感をもたらしてくれます。キッチンで日々繰り広げられる大切なシーンが鮮明に記憶に残るように、生活道具は機能的に収納できるようになっています。

記憶の家オリジナルのキッチンは、部分的に使い手にあわせて細かいところまで相談しながら設計ができますので、
・お料理が好き
・子供たちとたくさんしたいことがある
・いつでもすっきりしておきたい
・シンプルで美しく使いたい
という方にとてもフィットすると思います。

30年後、暮らしの記憶が次の誰かの幸せへ繋がるように。
住宅とくらしのアトリエ「記憶の家と庭」では、愛情を育む家と暮らしを考えます。

▼記憶の家の概要はこちらから。

▼モデルハウス見学をご希望の方はこちらからご予約ください。

▼事前予約なしの「フリー見学会」&夜のモデルハウス体験「夜のひ」を毎月1回開催。



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TEL. 0256-93-1070
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株式会社オシアは新潟の気候や風土にあった自然素材の家づくりを中心に20年の実績を持つ工務店です家づくりのご相談、新築・リフォーム問わずお気軽にご相談ください。

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